開始初月は赤字1.4万円。4月〜8月の失敗から学んだ「カーパーツせどり」の鉄則


「車の趣味を仕事にする」——その響きは甘美ですが、現実はそれほど甘くありませんでした。

2025年3月にカーパーツ物販をスタートさせた私、HIKARUですが、本格始動した4月の収支はマイナス14,000円。売上14,000円に対して、経費や勉強代が上回る「完全な赤字」からのスタートでした。

しかし、この4月から8月までの試行錯誤があったからこそ、現在の月商130万円という数字があります。今回は、私が血肉として学んだ「3つの手痛い失敗」を深掘りして解説します。


1. 「知識不足」は、そのまま「損失」に直結する

4月の最大の敗因は、品番管理と価格設定の甘さでした。

「純正品なんだから、どれも同じだろう」という私の安易な考えが、赤字を招きました。

型式・年式の迷宮

カーパーツの世界は、素人が考える以上に精密です。

同じ車種、同じ純正パーツであっても、「前期・中期・後期」で取り付け位置が数ミリ違ったり、「寒冷地仕様」かどうかで内部構造が変わったりします。

私はこのディテールを確認せずに出品し、不適合による返品や、不人気な年式のものを高値で仕入れてしまうといったミスを連発しました。

「色」が持つ圧倒的な市場価値

さらに痛感したのが「色」による需要の差です。

例えば、同じバンパーでも「パールホワイト」や「ブラック」は飛ぶように売れますが、マイナーな中間色は驚くほど動きが鈍い。人気の色は希少性が高く仕入れも高騰する傾向にあるため、この相場観を肌感覚で掴むまでに数ヶ月の「授業料」を支払うことになりました。


2. 「好き」を優先すると、ビジネスは停滞する

これは車好きなら誰もが陥る罠かもしれません。

私はマツダのRX-7(FD3S)をこよなく愛しています。ロードスターも大好きです。だからこそ、初期は無意識に「自分の好きなマツダ車」のパーツばかりをリサーチし、出品していました。

しかし、データが突きつけた現実は残酷でした。

世界の共通言語は「TOYOTA」だった

ビジネスとして数字を追うなら、個人の感情は一度脇に置かなければなりません。

世界の自動車販売台数シェアを、カーパーツの「需要のパイ」として置き換えて考えると、以下のようになります。

世界の自動車メーカー別販売シェア(乗用車)

メーカー販売シェア需要の強さ
トヨタ (TOYOTA)約 12.0%★★★★★(圧倒的)
ホンダ (HONDA)約 5.0%★★★★☆
日産 (NISSAN)約 4.0%★★★☆☆
マツダ (MAZDA)約 1.5%★☆☆☆☆(ニッチ)
その他メーカー合計 約 77.5%各々分散

ちなみにヤフオクでも海外のお客様からの発注は多いです。

【国内編】「TOYOTA」を無視して日本市場は語れない

世界市場でも1位のトヨタですが、こと日本国内においては、そのシェアは約30%〜35%(軽自動車を除くと約50%)という驚異的な数字になります。

私が初期にこだわっていたマツダと、王道のトヨタを比較すると、国内での「需要の差」は以下の通りです。

日本国内メーカー別販売シェア(乗用車)

メーカー国内シェア(概算)需要のボリューム
トヨタ (TOYOTA)約 33.0%殿堂入り(3台に1台)
ホンダ (HONDA)約 14.0%主力市場
日産 (NISSAN)約 11.0%主力市場
マツダ (MAZDA)約 4.5%こだわり層
その他(スズキ・ダイハツ等)約 37.5%軽自動車含む
  • 市場のパイ: 世界で最も売れているメーカーは、圧倒的にトヨタです。
  • 需要の優先順位: 効率良く売上を立てるなら、トヨタ > ホンダ > 日産の順番で攻めるのが、物販における「王道」の鉄則でした。

マツダのようなスポーツカー志向の強いメーカーは、ファンこそ熱狂的ですが、市場全体で見れば母数が少なすぎます。市場全体で見れば母数がトヨタの約8分の1しかありません。「マイナーメーカーを扱うなら、とびきり利益率の良いレア物に絞る」という戦略の切り替えが必要だったのです。

まずはトヨタという巨大な市場で「土台」を作り、そこから自分の好きな領域を広げていく。これが趣味をビジネスとして継続させるための、唯一の正解でした。

現在はトヨタ中心に出品しています。

失敗の教訓: 分母が少ない車種は、いくら良いパーツを出しても閲覧数(アクセス)が伸びず、売上も立ちにくい。

戦略の切り替え: まずはシェアNo.1のトヨタで土台を作り、次にホンダ、日産と広げていくのが、物販における最短ルート。


3. 出品数という「絶対的な壁」を見誤っていた

「良いものを出せば売れる」というのは半分正解で、半分は間違いです。

4月の私の出品数は、わずか100点ほど。当時は「これだけ出せば何か売れるだろう」と思っていましたが、今思えば甘すぎました。

結果的に売れたのは1商品のみ

それも品番を間違えていたため大赤字です。

HIKARUが見出した「1000:100:10」の法則

1年間のデータを積み上げた結果、カーパーツ物販(特に無在庫・受注生産型)における一つの「黄金比」が見えてきました。

  • 1,000出品月商100万円利益10万円

これが、このビジネスにおける標準的な指標です。

4月の私が月商1.4万円で終わったのは、単純に「打席に立つ回数(出品数)」が圧倒的に足りていなかったから。

現在は1,600出品まで積み上げたことで、月商130万円、月収15〜20万円を安定させています。「売れない」と悩む人の大半は、ノウハウ以前に、この「確率論を味方につけるための作業量」が不足しているのです。


4月〜8月の総括:暗中模索から「型」の確立へ

5月以降、私は上記の失敗を一つずつ改善していきました。

  • 5月(利益3.7万): トヨタ車へのシフトを開始。
  • 6月(利益2.4万): 出品数を増やすための「ルーティン」を構築。
  • 7月・8月(利益5万前後): 受注から発送(チャット一本で完結する仕組み)が完全に回り始める。

派手な成功よりも先に、地味な「改善」を繰り返したこの5ヶ月間が、9月の爆発(利益13万円)への伏線となりました。

もしあなたが「これからカーパーツ物販を始めたい」と思うなら、私と同じ過ちを繰り返さないでください。「まずはトヨタ、とにかく1,000出品」。これが、赤字から始まった私がお伝えできる、最もリアルなアドバイスです。