2月前半の途中経過|大型セットが売れたのに、送料で利益が溶けた話

── 大型セットが売れた。でも、送料で利益が削れた話


0. まず、数字から見ていきます

正直に言うと、今月前半は「いい感じだ」と思ってました。大型の高単価商品が動いたので。

売れたのはこの2件です:

商品落札価格
ホイール&タイヤセット(4本)52万円
エアロセット(フロント3点)19万円

金額だけ見ると、「順調じゃん」って感じですよね。
でも実際に利益を計算してみたら、ちょっと違いました。


1. 良かった点:高単価の大型セットが売れた

これはシンプルに嬉しかったです。

以前の記事でも書いた通り、「アルファード・ヴェルファイア・ランクル・ハイエース系の大型パーツを狙う」というのが今の戦略の軸なので、それが実際に売れると「方向性は合ってるな」って確信が持てます。

取引件数が少なくても、1件の単価が高ければ売上は積めます。これが薄利の小物を20件さばくよりも、体力的にも精神的にも全然ラクなんです。

エアロの3点セットも、バラで出すよりセット売りにしたのは正解でした。「揃えて買える=探す手間が省ける=買い手にとって価値がある」という構図ができると、値段でも多少強気になれます。

「仕入れ判断」と「出品の構成」は良かった。問題はその後でした。


2. 悪かった点①:送料の見積もりが甘かった(利益率の実計算)

少し細かい話になりますが、ここが一番の反省点なので、ちゃんと数字で見てみます。

ホイール&タイヤ4本セット:実際の利益はいくらだったか

まず「思っていた利益」:

項目金額
落札価格540,000円
仕入れ値440,000円
ヤフオク手数料(10%税込)54,000円
想定送料(甘い見積もり)5,000円
→ 想定していた利益41,000円(約7.6%)

「まあ4万ちょっとか、そんなもんかな」くらいに思ってたんです。

でも実際の送料は…12,000円でした。

実際の送料12,000円
→ 実際の利益34,000円(約6.2%)

差額:7,000円。利益の約30%が、送料の見積もりミスだけで消えました。

52万円の取引をして、手元に残るのが3万4千円。
「単価が高いから安心」と思っていたのに、実は一番利益率が薄い取引だった、ということが普通に起きます。

高単価商品は「絶対額のミスが大きくなる」という落とし穴があります。500円の商品の送料を100円多く見込んでも誤差ですが、52万円の商品で7,000円のズレは、笑えない話になります。


3. 悪かった点②:なぜ送料が”4倍”になるのか(タイヤ4本の構造)

ここ、知っておかないと何度でも同じミスをするので、ちゃんと解剖します。

結論から言うと「タイヤ4本 = 2個口」です

ヤマト運輸の宅急便は、1個あたりの上限が「3辺合計160cm以内・25kgまで」

ホイール付きタイヤを梱包すると、1本で160cmくらいになることがあります。当然4本をまとめて1個にはできない。

ヤマト運輸の公式FAQにも、こう書いてあります。

「タイヤ2本分の運賃が表示されているので、その倍額がタイヤ4本の運賃になります。2本ずつ重ねてPPバンドなどでまとめてください。」

ヤマト運輸 タイヤ4本の送料について

つまり:

タイヤ4本 = 2本ずつまとめて 2個口 = 送料も×2

これが前提です。でも実際には、ここからさらにもう一段階あります。

ホイール付きは「ラージサイズ」になる場合がある

梱包後に160cmを超えてしまうと、通常の宅急便は使えません。佐川急便の「飛脚ラージサイズ宅配便」や、それに相当するサービスが必要になります。

佐川急便 飛脚ラージサイズ宅配便

ラージサイズの料金の目安(佐川急便、1個あたり):

区間料金
同一地域(東京→千葉など)2,420円〜
遠隔地(東京→大阪)3,135円〜
遠隔地(東京→福岡)3,630円〜
北海道・沖縄さらに高額

佐川急便 関東発送料表

これが2個口になると…

たとえば東京→福岡なら:3,630円 × 2 = 7,260円
北海道向けなら、さらにその上。

「想定5,000円 → 実際12,000円」になる理由、わかりますよね。「ラージサイズ」×「2個口」の掛け算が、思っていた送料を軽く超えてくるんです。

節約のポイント:2本ずつまとめると「1個口」になる

4本バラバラで送ると4個口になります。でも、2本ずつPPバンドやダンボールでまとめれば2個口に圧縮できます。

ただし、まとめた後のサイズ・重量が上限を超えていないかは毎回確認が必要。タイヤのインチやホイール幅によって変わります。「前回は大丈夫だったから」という感覚で進めると、次の取引でまたズレます。

「感覚で送料を出すな、測ってから計算しろ」。これが今月の一番の学びです。


4. 悪かった点③:エアロセットで起きた「同梱問題」

エアロセット(フロントコーナー・フロントグリルガーニッシュ・バックドアガーニッシュ)の3点は、セット売りで19万円の取引になりました。金額としては悪くない。

ただ、ここで気づいたことがありました。

「同梱配送の送料を、まったく計算していなかった」

というか、そもそも「各パーツを別々に出品しておいて、後から同梱が発生することを想定する」という発想自体がなかったんです。

「同梱してほしい」と言われたとき、どう返せばいいか

ヤフオクには「まとめて取引」という機能があります。落札者が複数商品をまとめて依頼できる仕組みで、落札から72時間以内・取引ナビ開始前が条件です。

ヤフオク まとめて取引 よくある質問

で、出品者が知っておくべき一番大事なことはこれです。

「まとめて取引は、同意した後のキャンセルが原則できない」

まとめて取引対処法の解説

同意を押してから「やっぱり送料が合わない」と気づいても、もう戻れません。だから、同意ボタンを押す前に必ず送料を計算するのが鉄則です。

実際の対応フローはこうです:


ステップ1:同意する前に送料を再計算する

同梱した場合の梱包後サイズを測って、送料を出す。このひと手間を絶対に抜かない。

ステップ2:送料が増える場合は落札者に確認してから同意する

「同梱した場合、送料が○○円になります。よろしいでしょうか?」と一言確認を取る。落札者が納得した上で進めるのが正しい流れです。

ステップ3:まとめると逆に送料が上がる場合は、断ってOK

ヤフオク まとめて取引 出品者の操作手順

まとめて取引の依頼を断っても、それだけで取引がキャンセルになることは基本的にありません。「梱包の都合で対応が難しい」と一言添えれば、落札者も大抵は理解してくれます。


エアロ3点を同梱するとどうなるか

フロントコーナー・グリル・バックドアガーニッシュを1つにまとめようとすると:

  • 各パーツ単体でも幅が広く、梱包後は160cmを超えるリスクが高い
  • 3点まとめると確実に160cm超+重量増
  • 佐川のラージサイズ(200〜260cm枠)になる可能性がある

200cmサイズ(東京→大阪)なら佐川で3,480円、240cmなら5,240円。これが「個別発送より安くなる」どころか、「まとめると逆に高い」という状況を生みます。

だから、大型エアロセットは最初から「同梱不可」と出品文に書いておくか、「同梱の場合は追加送料○○円が発生します」と明記しておくのが得策です。


5. じゃあ、どうすればよかったか(対策まとめ)

反省はここまでにして、「次からどうするか」を整理します。

大型商品の送料計算:守るべき4つのルール

① 梱包後のサイズを毎回測る(感覚で出さない)

梱包材の厚み込みで計測します。特にホイール付きタイヤは「梱包後に160cmを超えるかどうか」が送料区分の分かれ目。ここを感覚で流すと毎回ズレます。

② 送料は「北海道・沖縄」で試算する

「関東→関西」の送料で出品文を作ると、北海道や沖縄の落札者が来た瞬間に赤字になります。最初から遠方の料金で見積もっておいて、そこから下がるのは誤差、という考え方が安全です。

③ タイヤ4本は「2個口×上位サイズ」で計算する

これが今回の教訓の核心。「2個口」という前提を忘れないようにします。

④ 出品文に「全国一律○円(北海道・沖縄・離島は別途)」と明記する

後から「送料が変わります」と言うのは、買い手にとって不信感の種になります。最初から書いておけば、そもそもその話題が出なくなります。(過去の地雷回避記事でも書いた話ですが、実際に痛い目を見てより強く実感しました)


6. 同梱依頼が来たときの返信テンプレ(コピペして使ってください)

「まとめて取引の依頼が来たけど、どう返したらいいか分からない」という方向けに、2パターン用意しました。

パターンA:同梱はできるけど、送料が増える場合

この度は複数のご落札ありがとうございます。
まとめて取引のご依頼を確認いたしました。
梱包後のサイズを確認したところ、同梱した場合の送料が
【○○円】になる見込みです。
個別発送の場合の合計送料【○○円】と比較して
少し高くなってしまうのですが、いかがでしょうか?
ご希望をお知らせいただければ、どちらの方法でも対応いたします。

パターンB:同梱が難しくて断る場合

この度は複数のご落札ありがとうございます。
まとめて取引のご依頼を確認いたしました。
大変恐れ入りますが、各商品の形状・サイズの関係で
1つにまとめての梱包が難しい状況です。
お手数ですが、個別でのご発送にてご対応させていただければ幸いです。
各商品の発送は○月○日〜○日を予定しております。
ご不便をおかけしてしまい申し訳ございません。
ご不明点はお気軽にどうぞ。

ポイントは、断るときも”理由を一言”添えること。理由があるだけで、相手は納得しやすくなります。「断る=悪いこと」ではありません。送料が合わないなら断っていいし、それで評価が下がることはほぼありません。


7. 出品文と発送条件も合わせて更新した

今回の反省を受けて、大型商品の出品文のテンプレを少し更新しました。

追加した記載はこの3点です:

①「発送まで3〜7日」を明記する
大型商品は梱包に時間がかかります。「早く発送して!」という摩擦を防ぐために、最初から余裕を持った日数を書いておく。

②「北海道・沖縄・離島は別途追加料金あり」を必ず入れる
これは以前の地雷回避記事でも書きましたが、書いてあるかないかでトラブル頻度が全然違います。

③ 160cm超の場合の注意書きを入れる
「大型配送となるため、集合住宅・個人宅へのお届けができない場合があります。営業所止め、または法人宛でのご受け取りをご検討ください。」

この一文があるだけで、「届かない!」というクレームがかなり減ります。


8. まとめ:送料は”楽観的”に見ない。”保守的”に見る

今月前半の学びを一言にするなら、これです。

「単価が高いほど、送料ミスの絶対額が大きくなる」

1,000円の商品で100円の送料ミスは誤差です。でも52万円の商品で7,000円のズレは、利益の30%が飛びます。

高単価商品を扱うようになってきたからこそ、送料の計算精度がそのまま利益率に直結するようになってきました。これは「幻想5つ」の記事で書いた「送料は数百円でしょ」という幻想の、一段上のバージョンです。

「測定 → シミュレーション → 出品文に先出し」。この3ステップを仕組みにすることが、次のステージに進むための条件だと思っています。


出品前チェックリスト(大型・セット商品用)

自分のためにも作りました。良ければ使ってください。

チェック項目
梱包後サイズ(3辺合計)を実測した
160cmを超えるか確認した
タイヤ4本なら「2個口」で計算した
北海道・沖縄向けの料金でシミュレーションした
出品文に「全国一律○円+例外地域は別途」と書いた
160cm超の注意書き(個人宅不可・営業所止め)を入れた
同梱可否・同梱時の追加送料を出品文に書いた